玄米食とダイエット
日本人の主食である「お米」について、ダイエットの観点から考えてみました。
■カロリーよりも血糖値に気をつけて
ダイエットと聞くとカロリーをとても気にする人が多いのですが、
気をつけたいのはカロリーよりも血糖値です。
血糖値が上がると体はインスリンというホルモンを出して血糖値を下げようとします。
インスリンには体に脂肪をためる働きがあるため、血糖値を急激に上げる食べ方は
太りやすくなります。
また血糖値は、急上昇した後は急降下しやすいといわれます。
その際、体は大きな変化を感じて糖分をあわてて補給しようとします。
衝動的に甘いものが欲しくなるのはこのためです。
そこで甘いものを食べると再び血糖値が急上昇。
血糖値のアップダウンを繰り返す悪いサイクルが、メンタルにも悪影響を及ぼします。
いつも空腹でイライラしやすく、体に脂肪がつきやすい最悪の状態になってしまうことも・・・。
さて以下の4つのうち、血糖値が上がりやすいのはどれだと思いますか?
1. 食パン 3. 白米 4. 玄米
正解は、血糖値の上がりやすい順に1~3となります。
↓参考:食品ごとのGI値比較

■糖質の種類によって体への吸収の早さが違う
糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたもので、体の主なエネルギー源となります。
取り過ぎると肥満や脂肪肝の原因になりますが、不足すると疲れやすくなるため
適量を取ることが大切です。
また糖質には糖の結合数によりいくつかの種類があり、単糖類や二糖類は
分解に時間がかからないため、体への吸収が早く、血糖値を上げやすくなります。
一方、でんぷんなどの多糖類は分解に時間がかかるため、血糖値の上昇が緩やかになります。
↓糖の種類と吸収速度について

また食物繊維には、糖の吸収を穏やかにし、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。
↓イメージ

■主食は"抜く"のではなく"太りにくいものにチェンジ"
やせるために主食を抜くのはNG。
血糖値を上げにくい主食に変えることをオススメします。
パンよりもご飯を、できれば白米より玄米がオススメです。
玄米は、糖の吸収を穏やかにし、血糖値の急上昇を抑える食物繊維が豊富です。
また代謝の要であるビタミンB群(B1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸、葉酸など)が
豊富に含まれています。さらに、抗酸化成分であるフェルラ酸、フィチン酸なども含んでいます。
玄米に抵抗がある人は、分づき米や胚芽米に変えたり、白米に雑穀や大麦を混ぜたりすると
食べやすく、食物繊維が取りやすくなります。
↓太りにくいご飯の食べ方

また主食にお米を選ぶと、おかずは自然と魚や大豆、野菜などになり、
自然と栄養豊富でやせやすい食事になります。
主食の質を見直して、バランスの取れた太りにくい食事を目指しましょう。
【参考】日経ヘルス(2013年5月号)