糖質制限で老ける?寿命が縮まる?~最新研究
ご飯などの炭水化物、糖質を極端に減らす食事「糖質制限食」についての研究結果を紹介します。
短期的に痩せるという点では、糖質制限で効果を経験したという方も多いかもしれません。
しかし、長期にわたって糖質制限を行った場合の安全性については、意見が分かれています。
今年発表された東北大学・都築毅准教授によるマウスを使った研究で、糖質制限は「老ける」「寿命が縮まる」可能性があることが示唆されました。
研究は、マウスを以下の2グループに分けて行われました。
(1) 栄養バランスが日本食に近い「通常食」を長期間与えるグループ
(2) 炭水化物を脂質とたんぱく質に置き換えた「糖質制限食」を長期間与えるグループ
【結果1】寿命
通常食グループは多くが平均寿命より長生きしたが、糖質制限食グループでは平均寿命より20~25%短命だった。
【結果2】老化の進度
糖質制限食グループは背骨の曲がりや脱毛などがひどく、通常食グループに比べて30%も早く老化が進行。さらに、糖質制限食グループでは学習能力の低下も見られた。
■老化を促進させる「IL-6」
通常食と糖質制限食のマウスを比較すると、血液中に含まれる炎症を促進させる物質(IL-6:インターロイキンシックス)に差違があったそうです。
糖質制限食グループのIL-6の数値は、通常食グループの1.5倍であったことから、結果の要因の一つと考えられるとのこと。
*この研究結果がヒトにも当てはまるかはまだ分かりません。
ご飯を主食とした「日本食」は、世界的にも健康的であると評価されています。
長期的な健康維持のためには、短期的な結果だけにとらわれず、伝統的な日本食の良さをいま一度見直し、日々の食生活に取り入れて いきたいですね。
【参考】
日本農業新聞2018年3月15日
週刊新潮2018年4月5日号
<今回のレシピ>
とうもろこしごはん
(1人分)エネルギー301kcal、塩分0.5g
★レシピはこちら
-ポイント-
ほんのり甘いとうもろこしが美味しい、色鮮やかなごはん。
とうもろこしはビタミンB1、B2、食物繊維を多く含みます。
炊くときにとうもろこしの芯を炊飯器に入れ一緒に炊くと、うまみや甘み成分がアップしてより美味しく仕上がります。
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