骨の健康や代謝に欠かせないミネラル・マグネシウム

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骨や歯を強くしたい、血圧が気になる、ついイライラしてしまう、そんな方に意識して取っていただきたい栄養素「マグネシウム」。日本人に不足しがちな栄養素のひとつでもあります。

今回は「マグネシウム」の働きや上手な取り方などをご紹介します。



■マグネシウムとは

マグネシウムはミネラルの一種で、骨の重要な成分になっています。すべての細胞内に含まれており、あらゆる代謝をサポートしたり、体内のミネラルバランスを整えるうえでも重要な役割を果たしています。



■マグネシウムの働き

  1. 酵素の働きに関与
    300種類以上もの酵素の働きをサポートし、エネルギー産生などをスムーズに行うなどの重要な働きに関わっています。

  2. 神経の興奮を抑える
    神経の興奮を抑え、神経伝達を正常に保つ働きがあります。

  3. 体温調節のメカニズムに関与
    神経伝達を正常にすることで、体温を調節するメカニズムにも関わっています。

  4. 筋肉の働きをコントロール
    筋肉の弛緩をスムーズにする効果があります。

  5. 血圧を正常に保つ
    細胞内のカルシウムやナトリウムの量を調節し、正常な血圧の維持や血液の循環を保つ効果があります。




■マグネシウムはこんな方におすすめ

  • 骨や歯を強くしたい方
  • 血圧コントロールをしたい方
  • イライラしやすい方
  • 生活習慣病を予防したい方




■マグネシウムの多い食材

玄米、大豆、大豆製品(豆腐、納豆)、ゴマ、アーモンド、わかめ、ひじき、野菜全般(ほうれん草、ごぼう、アスパラガス) など

日本食に欠かせない大豆やゴマなどの種実類、穀類、藻類、魚介類などに豊富に含まれ、日本人は穀類から最も多く摂取しています。マグネシウムは精製・加工などによって失われるため、玄米などのように精製されていないものの方が多く含まれます。

茶葉にも豊富ですが、抽出した液にはほとんど溶け出しませんので、丸ごと摂取する抹茶の方が効率よく取れます。



■マグネシウムの上手な取り方

マグネシウムはカルシウムとの関わりが深く、カルシウムを多く取るとマグネシウムの必要量も増えます。摂取比率は、カルシウム:マグネシウム=2:1が理想です。

普段の食事で過剰になることはほとんどありませんが、薬やサプリメントなどで大量にとった場合、筋力や血圧の低下、下痢、吐き気などを起こすことがあります。

カルシウムを大量に取ったり、利尿作用の強いコーヒーやアルコールを大量に飲んだりすると、不足する心配があります。おつまみに大豆製品やピーナッツを食べると安心です。



【マメ知識①】「にがり」とマグネシウムの関係20200117-03.jpg
豆腐やこんにゃくの凝固剤として使われる「にがり」は、海水から塩をつくる過程で生成される物質で、主成分は塩化マグネシウム、そのほかにも塩化ナトリウムや亜鉛、鉄、リンなどのミネラルが50種類以上も含まれています。

以前、ミネラル豊富ということでにがりブームがありましたが、体に良いからといって過剰に取るのは禁物。マグネシウムは下剤としても使われている物質で、にがりの取り過ぎによって下痢や塩分過多になることも。

ただし、豆腐に含まれるにがりはごく微量なので、豆腐でマグネシウムの過剰摂取を気にする必要はありません。また最近ではにがりの代わりに工業的に扱いやすい硫酸カルシウムが使われることも多くなり、マグネシウム含有量が少ないこともあります。



【マメ知識②】水の「硬度」はカルシウムとマグネシウムの量で決まる20200117-04.jpg
水の水質基準の一つに「硬度」があり、これは水1リットル中に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの含有量で決まります。硬度が高いのが硬水、低いのが軟水とされています。

海外のミネラルウォーターの中には硬度が高くミネラルの補給源になるものもありますが、吸収率がよくないので過大な期待は禁物です。

日本の水の多くは軟水ですので、日本人の味覚には軟水が合っていると言われています。





<今回のレシピ>

豆腐のつくね丼

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レシピはこちら


-ポイント-
玄米ごはんや大豆製品である豆腐には、マグネシウムをはじめ、ビタミンE、ビタミンB群、鉄などのビタミン・ミネラルが豊富に含まれます。。
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