ビタミンAで目・肌イキイキ!
今回は「ビタミンA」についてお話します。
■ビタミンAとは
ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、正常な視覚や細胞分裂、皮膚や粘膜の健康、免疫や体内の酸化防止にも関わる大切な栄養素です。
ビタミンAには主に動物性食品に含まれる「レチノール」と、主に緑黄色野菜などに含まれ体内でビタミンAに変換される「プロビタミンA」があります。プロビタミンAのほとんどがカロテノイドと呼ばれるもので、α-カロテン、β-カロテン、クリプトキサンチンなど約50種類もあります。
β-カロテンなどのプロビタミンAは、体内からビタミンAが不足すると必要量だけビタミンAに変換させて不足分を補うため、過剰になる心配がありません。
■ビタミンAの働き
(1)目の健康維持
光の明暗を感じる「ロドプシン」という物質の主成分であり、夜間の視力維持に効果があります。
(2)皮膚や粘膜の健康維持
皮膚や粘膜を構成する上皮細胞をつくることに関わるため、免疫作用など全身の健康維持を支え、粘膜を健康に保つ働きがあります。
(3)細胞やウイルスから身を守る
皮膚の粘膜は病原菌などの侵入を防ぐバリアの役割をしているため、粘膜を健康に保つことでウイルスなどの外敵から体を守り、免疫力を高めることに役立ちます。
(4)酸化を防ぐ(抗酸化)
β-カロテンはビタミンAの前駆物質としてだけでなく抗酸化作用があり、LDL(悪玉)コレステロールを減らし、動脈硬化やがんを予防します。
■ビタミンAはこんな方におすすめ
・目の健康を維持したい方
・風邪をひきやすい方
・肌の健康を維持したい方
・動脈硬化を予防したい方
・がんを予防したい方
■ビタミンAの多い食材
レチノールは肉や魚などの動物性食品(レバー、うなぎ、卵など)に多く含まれています。またプロビタミンAの中でもよく知られているβ-カロテンは、色の濃い野菜(にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、トマト、ピーマン、春菊など)や果物などに多く含まれています。
■ビタミンAの上手な取り方
ビタミンAはβ-カロテンを多く含む緑黄色野菜などから取ることをオススメします。
動物性食品に含まれるレチノールは食べた分だけ体に蓄積されるのに対し、β-カロテンは過剰になる心配がないからです。そのため、摂取量に注意が必要な妊婦さんにも安心です。またビタミンAに変換されず残ったプロビタミンAは、体内で抗酸化物質として働きます。
調理法では、油脂と一緒に摂取すると吸収率が高まりますので、サラダにドレッシングをかける、油と一緒に炒めるなど、油と組み合わせると良いでしょう。
さらにビタミンAは、抗酸化物質を含むビタミンであるビタミンC、ビタミンEと一緒に取ることで体の酸化を防ぐパワーが増し、若さと健康を保つことに役立ちます。